運命の輪

6/7
前へ
/106ページ
次へ
「ところであんた、どこから来たんだい?ずいぶんと変わった格好だけど…。」 その問いかけに、叶は急に不安になった。 先刻まで自分が居たのは、自分の行動範囲の中の筈なのに、この質問だと自分の知らない場所だという事になる。 得体のしれない不気味な感覚が、叶を襲った。 叶は急いで、けれども不安を悟られないように、 「本当にありがとうございました。もう行きますね。」 おばさんにそう告げ、その場を足早に去って行った。
/106ページ

最初のコメントを投稿しよう!

49人が本棚に入れています
本棚に追加