一話 前を向く運命

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「そうだよな・・・俺が自分で乗り切らなきゃいけないことだもんな」 冬矢は自分に言い聞かせるように言った 「わかってるみたいね!! だったら怪我を治療した医者はもう帰るわ」 深雪はそう言うと椅子から立ち上がった 「一つ聞きたい 医者から見て脳に埋め込まれたチップってのは、外すことは出来ると思うか?」 「・・・・・医者の立場から言うなら・・無理ね 埋め込むだけでも記憶障害なんて危険な副作用が生じたのに、それを取り外すなんてことになったら脳に負担がかかりすぎて、きっと・・・」 深雪はそれ以上言えなかった しかしそれは冬矢もわかっていたことだった 深雪は「じゃあね」っといいながら部屋を出ていった 「・・・・・俺も帰るか」 冬矢は部屋を出て紅に深雪から家で休むように指示を受けたことを話し、自分の家に帰っていった 秋はその様子をブツブツと呟きながら見ていた 冬矢は自分の部屋に着くとそのままベットに倒れこんだ 「和人・・・俺は・・どうすればいい」 冬矢はそのまま深い眠りについた
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