悲しみの傘

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玄関の隅に少し大きな傘が掛けてある 照れ屋の君は普段は手も繋げないのに 雨が降る時はいつも僕を町へ連れ出して その日ばかりは嬉しそうに僕の傘に入ってきてたね… 君が去った今は一人で使うには この傘は少し大きすぎるから 二人の想い出と共にそっとしまっておくよ 今夜も窓の外はどしゃぶりが降り続いてる 君と最後にサヨナラしたのもこんな日だった 交差点の向こう側でびしょ濡れの君が手を振る 僕の耳に聞こえてきたのは傘にあたる雨音だけ… 君が去った今は一人で使うには この傘は少し大きすぎるから 二人の想い出と共にそっと… こんな日が来るとは思わなかった時間が まるで嘘みたいにあたり前になってゆくけど 悲しみの傘と二人の想い出はどこにも消えはしない 詩 北川悠仁 曲 北川悠仁
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