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「何をしている」
背後から声が聞こえ、青年は振り返りました。
そこには黒い服を着た女と思われる人が立っていました。
顔はフードをすっぽり被っているので見えません。
「あぁ、すみません。俺、迷っちゃったみたいで」
青年はへらへらとした笑顔で言いました。
「迷い人か。久しぶりだな。ここに人間が来るのは」
女はフードを脱ぐと、つり上がった鋭い赤い瞳で青年を見て言いました。
「煮られるのと焼かれるの、どちらがいい?」
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