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「あがったよ?」
髪を拭きながらリビングに入れば、ニッコリ笑ってヒョンに手招きされる。
その手に従うように、ヒョンの膝の間に座れば、俺からタオルを取り、頭を拭いてくれる。
「お前は…また水のようなシャワァを浴びたろ?風邪引くぞ?」
全く暖まっていない俺に、そんな言葉をかけながら、不器用な綺麗な手が頭を拭いてくれる。
心地よくて、今にも眠りにつきそうな俺に、終わったぞ?と差し出されたタオル。
まだ乾いてないとか我儘言ってみようかと思ったけど、振り向いてヒョンの顔を見れば俺の大好きな笑顔で………
我儘言うのをやめた。
「眠いんだろ?ねるか?」
眠いとか…そりゃ今の俺は眠そうな顔してますけどね?
そんな所に気付くなら、ぜひ、甘い気持ちにも気づいて欲しいですけどね…
あっ顔に出さなきゃダメなのか?
そのまま、なにも言わずにヒョンを見つめてみる。
「解ったよ。」
おっ?意外にも簡単に気持ち通じた?
「ほら…」
立ち上がったかと思ったら…目の前に背中を向けてしゃがみこむヒョン…
なにがしたいの?
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