アリシア・ランドルフ編

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 飛び出した精霊達はキラキラと太陽の光を反射させ、流星のように流れ消えていった。 「……きれー……い……」 「でしょ?」 「今の……私にも出来るの?」 「練習すれば出来るよ? ねぇ……アリシア……君、魔法騎士軍に入らないかい?」 「え? どうして?」  泉に手を翳し早速練習し始めながら、問い掛けに問い掛けで答えるアリシア。 「他にも魔法はもっと覚えられるし、それに、森にずっと閉じこもってちゃダメだ!」 「でも……ママが……」 「ママ……?」 ――パァァァァァァ――  泉が突然、眩しく輝き始め光と共に何かが現れた……。光に包まれ、現れたのはジーンでした。 「ま、ママ!?」 「アリシア……心配しましたよ……?」 「ごめんなさい……」 「お話しは大体聞いていました……アリシア、軍に入りなさい……そこで、色々学んで来なさい……」  ジーンは優しくアリシアを抱きしめてそう言った。そして、ウェンデルの方へ向くと……驚いた。 「あなたは……アリシアの……」 ウェンデル「……本当に居たのか!? ……ジーンは!」 ウェンデルは、驚いた表情のままジーンと眼が合った……それに気付くとウェンデルは首を横に振り、言わないでくれと眼で合図すると、ジーンは静かに頷きまたアリシアに視線を戻した。 「アリシア……とても寂しいけれど、あの人の言う通りです……森に閉じこもっていてはいけません……私達の事は気にしないで、行ってらっしゃい?」 「……ママ……」  涙を拭き、それでも涙は出たが必死に堪えて、アリシアは頷いた。 「わかった……ママ! 私、軍に入って色々勉強してくる!」 「ウェンデルさん……でしたか……? アリシアを……よろしくお願いしますね……」 「はい……任せてください…!」  そう言うと、ジーンは泉の中へと消えて行ったのでした。 「アリシア……明日には、僕も軍に帰るから、明日出発になるよ? いいね?」 「明日!? ……早いけど……うん、わかった!」  本当はもう少し母と居たかったが、長く居ればきっと迷ってしまう、母に甘えてしまう。そんな思いを胸に、アリシアは大好きな森と……母へ別れを告げ旅だったのでした。 ―おわり―
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