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鷹斗「とりあえずうちに帰って割ってみる、そうすりゃ向こうに行けるんだろ?」
仲介屋「それはそうだが、何故わざわざ得体の知れない男の頼みを聞く?」
仲介屋は意外そうな顔をしながら俺に言った
仲介屋「今回の件は依頼では無い、男の頼みを聞いたところで見返りなんぞ期待出来んだろう」
鷹斗「別に金が欲しいわけじゃない、ただ単純に面白そうだってだけさ」
仲介屋「そうか、それならば結構だ」
俺はここらで話しを切り上げることにした
正直、いい加減帰りたい
鷹斗「他に用事は無いか?」
仲介屋「ああ、呼び止めてしまって済まなかったな」
鷹斗「別に構わないさ」
面白いもんが手に入ったからな
鷹斗「じゃ、今度こそ帰らせて貰うぜ」
そう言った瞬間、俺を中心に魔法陣が浮かび上がり、俺の体は白い光に包まれ始めた
仲介屋「全く、すぐに転移魔法に頼ってしまうな、君は」
鷹斗「当然、何たって俺は」
仲介屋「面倒が嫌いだからな」
この野郎…ひとのセリフ取りやがった…
鷹斗「そのセリフは俺のもんだ!……まあいいか、んじゃな」
仲介屋「ああ、では達者でな」
そして俺の体は完全に光包み込まれると…
『エリアジャンプ』
跡形も無く砕け散った
静かになった事務所には、仲介屋が一人残された
仲介屋「…さて、次の仕事に取り掛かるとしようか」
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跳躍が終わり、自然と閉じていた眼を開けると、俺は自分の部屋に居た
まあ、自分で転移魔法使ったんだから当然っちゃ当然だが…
鷹斗「さてと」
俺はアタッシュケースを隠し金庫にしまうと銅鏡を右手に持ち、おもむろに目の前に翳した
そして…
鷹斗「んじゃま早速、行きますか」
銅鏡を割った
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