第1章『護りし者』

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・打撃技における外傷の場合は患部に、効果技における毒等の状態においては口に状態回復までの間に接吻を要する。 何だか難しい事を言っている様に聞こえるが、高校一年の俺にも、たぶん絶賛思春期中の人でも一言で焦りをみせる結果になるであろう。 『接吻』だってさ。わかるだろ。 そうだ。キスだ、キス。 少なくともこの少女みたいな可愛いのもいるんだろ。 でも…、考えてみたら男だっているんだ。 だからってそこで引き下がるクソ人間では俺は無かったはずだ。 プライドはあるだろ。困っている少女を助けるという使命も。 今の俺は自己嫌悪に陥っているようだ。なんだってんだ。 「どうしたの?なんかあった?」 …そう少女に心配されて気付いた。俺、泣いてんじゃん。
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