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「超電磁砲(レールガン)ぐらいなら…撃ってみるからコイン貸して」
これでホントに撃てるなら認めるが、結局俺の家に何をしに来たのか全く解らん。
コインか…百円玉でもいいのか?
「百円玉ならあるが?」
「うん、それでいいや」
そう言って少女は小さな手を差し出したので百円玉をその手に置く。この時少し少女が照れ隠ししていた様に見えたのは…俺の気のせいかな。
過度な期待もそこそこに百円玉を持った小さな右手はそのままパーカーのポケットヘ。
「くすねるんかいっ!」
「いいじゃんべつに」
「よくない」
「いつも金の無い俺にとって百円だってとっても大切なんだ」
百円を笑う奴は百円に泣くってか。
「とっても、ってダジャレ?」
「あぁ…さあな…」
ダジャレで攻めようとした俺が悪かった。上手く流せれば良かったが、無理だったみたいだな。
「ってか、なんで来たんだ?」
それより百円返せよ。
「ユーくんに助けて欲しいんだ」
「何をだ?」
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