出会いの春

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「え~高校生になると、自主性に任せる事が多いです。中学では―――」 松田先生が中学と高校の違いを熱く語っているが興味ない。とにかく暇でしょうがない。 何か暇潰し出来る事はないかと考えていると―― 「………」 目の前に松田先生がやってきた。というか立っていた。 「何すか?先せ―痛っ!」 「何すか?とはなんですか!ちゃんと話聞いてるんですか?だいたい貴方、遅刻はするしクラスの列から脱線するし1番高校生としての自覚がないんですよ!なのによくそんな態度が取れますね!」 そう言われて自分の態度を確認してみる。 ……いつの間にか俺は脚を組みながら横を向いて両手を組み、その上に顎を置いていた。 どこの社長だとツッコミが飛んできそうな態度だった。 「あっ…すみません。自覚がありませんでした。」 「だから今自覚を持とうと話をしているのに貴方は―」 会話にズレが! 「その自覚じゃなくてこんな態度だったという自覚がなかったと言ったんです。」 少し得意げに言った。 「…後で職員室に来るように。」 あれ?怒らした? 「………ぷっ…」 そんな中誰も笑う事なかった教室に堪え切れず吹いてしまった生徒いた。 大樹だな。そう思ったが―大樹を見たらあいつは寝ていた。 んじゃ誰だろ。
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