貰われて行った日

2/3
前へ
/114ページ
次へ
当時父の兄弟の夫婦は子供が出来ない事で悩んでいて 同時に父と母は男の子が出来ない事に悩んでいた。 そんな時に母が妊娠 「お腹の子がもしまた女の子だったら家に養子に欲しい」と叔父は父に申し出ていたらしい。 そして私が生まれた・・・ でも、いざ生まれて見ると女の子だろうがやっぱりかわいいと父は叔父に丁重にお断りした。 そして2年後 母の乳癌❗ 父は小さな私と弟の養育が難しいと判断し、叔父に預かってくれないかと頼んだ。 叔父は私だけなら、そして預かるのではなく養子としてならと言ってきた。 父は何日も悩んだが、仕事もしなければならずやむなく承諾した。 そして弟は母方のお婆ちゃんが預かり、私は遠く福島のお金持ちの叔父の家へ貰われて行く事になった。 叔父の家ではお姫様のように大事に大事に可愛がられて育った。 たった2年間だが今でも残る8㍉フィルムから私への愛情が見てとれる。 2年間で返された理由は 2年経ち母の容態も安定した頃に私に会いに来た姉達が東京に帰る時 「mimiyも一緒に連れて帰る❗」と大泣きし、父も耐えられなくなり叔父に頭を下げて返してもらったらしい。
/114ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加