パチンコ屋での悲劇

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あの500円玉禿の次の日 父は私たちきょうだいを連れて商店街まで買い物に出掛けた。 買い物を済ませ帰路に着く頃、父はパチンコ屋さんを指差しながら 「ちょっと寄っていくからお前達は先に帰っていなさいね」と姉達に荷物を預け少量の小銭を渡して 「帰りにアイスでも買って皆で仲良く帰るんだよ」と言ってパチンコ屋に消えて行った。 姉と弟はアイスを買いに行く事に喜んでイソイソと歩き出したが 私は父と一緒に居たくてパチンコ屋に消えた父を捜し始めました。 暫くすると父が見つかって、父に駆け寄ると 父は少し困った顔をしたけれど私を膝の上に乗せてパチンコを始めました。 時々貯まった玉でジュースやチョコを買ってくれたりしながら・・・ それから暫くすると姉達が私を探しに戻って来ました。 私は帰りたくなくて、姉達から逃げようと出入口に向かって走り出しました 自動ドアが開いた時、全てがスローモーションのようになったのを覚えています。 無精髭ズラのおじさんが意地悪くニヤリと笑った瞬間 おじさんの足が私の目の前に出てきた事、次の瞬間目の前に大量に並んだ自転車が拡大されて映った事・・・
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