嘘をつく事の辛さを知った日

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私の行動を不審に思った父は私をトイレから出そうと、何度も呼びに来ましたが、私は出て行けず いよいよお昼近くになった時 家族やアパートの人達までも集まって来てしまい 私は耐えられなくなり、大声で泣き出してしまいました。 泣きながら自分の付いた嘘で苦しかった事を話しました。 姉達は「そんな意地悪なヤツは誰[?]」とプンスカ怒っていたけれど 父は私を抱き上げてくれ 「よーし!皆で今から池袋に行くぞ―!mimiyの嘘を本当にすればmimiyは嘘つきなんかじゃないもんな!」って言ってくれました。 そうして私達家族は、母にはお留守番をしてもらって バスに乗り、池袋へ行きました。 父は新しい筆箱と鉛筆と消しゴムと定規を きょうだい皆に買ってくれ、屋上の遊園地で遊ばせてくれ、レストランでパフェを食べさせてくれました。 次の日の月曜日は 新しい筆箱を持って行き 皆に羨ましがられたけれど 私は、嘘は一つつくと それがどんどん大きくなり、苦しさで押し潰されてしまう事 小さな嘘でも 家族をも巻き込んでしまう事を知りました。 父は嘘をついた事について何も言わなかったけれど 私に沢山の事を大きな愛で教えてくれました。
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