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私の住んでいたアパートには商店と商店の間に幾つもの出入り口があってその中の一つの洞窟のような出入口を入ると狭く真っ暗で次第に地下へと進む道[?]がありました。
足元は土と石がむき出し、壁は本当に手で掘ったみたいにゴツゴツしていて少し進むとS字クランクのようになっていてそこに唯一の電球が下がっている。
その洞窟の中に4、5件の住まいがあり、そこに奇妙な人が住んでいた。
独身の若いお兄さんで(当時の私には24、5才に見えた)声の小さな優しい感じのお兄さん。
その人の部屋に一度だけ(ドロケーで遊んでいて逃げていた時に匿ってもらって)入った事がある。
そのお兄さんは大量のゴキブリを飼っていた❗
飼っていたのだ❗ちゃんと❗
よくカブトムシ等を飼育する時に使うケースが沢山あってその中に数匹ずつ分けられたゴキちゃん達が❗
部屋の片隅にはハムスター等を飼育する為のクルクル回る滑車が付いた籠が二つくらいあって
その中には鼠がいた❗多分ドブ鼠😱
戸惑う私にお兄さんはニコニコ笑って「こうゆう嫌われものの生き物にもね、生きる命があるんだよ」って教えてくれました。窓も無いその部屋に住む奇妙なお兄さんの言葉は正論なだけに今でも心に突き刺さっています。
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