第三話

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  「ん? そうか…今日は下弦の日か」 唐突に桜月が空を見て、言う 私は、今が夜だった事を忘れていた それにしても『下弦』って一体、何のだろう… 「『下弦』って…何…?」 「あぁ、夢羽は知らないか 下弦は満月から次の新月までの間の、左半分が輝いて見える月の事を言うんだ」 「そうなんだ…」 私も月を見上げる とても…綺麗なのに、ゾクリと体が震えた 「どうした?」 心配そうに桜月が言う 「ごめん…眠いから、私…もう寝るね」 「そうか、ゆっくり眠ると良い」 桜月は変わらず、微笑んでくれた 少し、心が和らいだ
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