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ふいに、わしゃわしゃと頭を撫でられた。やっぱり酸っぱいよな、なんて言いながら笑う貴方にちょっと魅入ってしまった自分がわけわかんなくて、胸の奥から何かが沸き上がるこの感じも初めてで、それで、それで、それで、
「……美味くなかったか?」
ちょっと心配そうに覗き込む貴方の顔を見たくなくて、ぶんぶんと頭を横に振った。
「そんなことない!ちょっとすっぱくてビックリしただけだよ!」
そう口に出して、相手にも自分にも、驚いただけ、と言い聞かせた。ビックリしたから、よくわかんなくなっちゃってるんだよ、きっとそう。茜は自分の胸に手をあてて、そんなことを考えていた。
―――――あ、なんか甘い?
ふと、口の中が甘くなっていることに気付いた茜は、自分よりも随分と背の高い彼を見上げてみた。
「甘くなってきただろ?面白いよな、このグミ。」
「うん。美味しいね!静雄お兄ちゃん、このグミ好きなの?」
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