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Bad Morning
ジリリリリリリリ
朝のまどろみを、
ジャックナイフの様に切り裂く目覚まし時計の音で目を覚ます。
ロサンゼルス市警殺人課の刑事であるウィル・ターナーの憂鬱と頭痛は、
決して昨夜遲くまで同僚と飲んだスコッチによるものだけではない。
神の気まぐれか今日、
人気ラッパーが一日署長としてやってくる。
黒人であるウィルにとって一見喜ぶべき事にも思えるが、
問題なのはそれが日本人のラッパーであると言う事だ。
「ジーザスあんたはマゾヒストだがパパはサディストだぜ・・・・・」
元々ジャズやロック、レゲエにラップなどのポップスと呼ばれる音楽は、
殆ど黒人が生み出したもの、
それがいつの間にか白人に歌われる様になり、
ついには黄色人種、
その中でもモノマネが得意な日本人によるラップが、
このアメリカ合衆国のビルボードチャート1位を取ったのだから、
不愉快としか言いようがない。
「同じ有色人種とはいえ、許せねえぜイエローモンキー。」
顔を洗ってもまだ抜けぬ二日酔いのまま、
ベットから抜けだしリビングへと足を進める、
ウィルが日本人を嫌う理由は音楽によるものだけではない。
「ヘイブラザー!RYUの曲は最高にクールだぜ!
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