さよなら

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「ゲーセンでも行くか!」 迷った果てに、翔はゲームセンターに行くことにしたらしい。人混みの中を歩き、街へと向かう。 こうして並んで歩いていたら、周りは私たちをカップルだと思うのだろうか。 少なくとも、これで私を諦めるからという交換条件でしているデートだとは思わないだろうな。 そんなことを考えているうちに、いつの間にかゲームセンターの前で立ち止まっていた。 騒音が外までもれている。ガラス越しに見える店内には、私たちと同年代くらいの人がたくさんいた。 「行こうぜ」 こちらに顔を向け、そう促す翔について店内へと入っていく。 「俺、これ得意なんだ」 翔は笑顔だった。 朝から思っていたけど、いつ何時も笑ってる。 このデートを最後に、失恋してしまうと分かっているのに。
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