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「……どうしよう」
抱えていた想いが溢れてきて、自然と私は涙を零していた。
「……何かあったの?」
優しい口調に美香に、また更に泣けてくる。私は昨日泉君に言われたことを、全て赤裸々に告白した。
啓介君も美香も、つたない喋りの私の話を真剣に聞いてくれた。
「菜月は……泉のことどうも思ってない?」
美香に聞かれて、首を振る。
好き。これは当分前から知っていた。急に確信した訳ではない。徐々に惹かれていく自分に気付いたんだ。
「じゃあ、その気持ち伝えれば?」
啓介君が優しい微笑みで言ってくれる。
「でも、もう遅いかもしれない」
「そんな訳ないじゃん。泉はもう何年も菜月だけを想ってるんだよ。早くその気持ちに答えてあげて?」
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