ゆっくり。

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美香の言葉で、私は何かに気付いた気がした。 何を恐れているんだろう。 泉君は私を想っている何年も、たくさん苦しいこともあっただろうし、辛いことがたくさんあったはず。 それなのに私は、そんな彼の想いをこんなに簡単に裏切っていいのかな? 「ありがとう……」 私は2人にそう告げた。 そしてそのまま泉君の元へと駆けていった。 「泉君!」 「……は?」 泉君の教室に行き、大声で叫ぶ私に驚いた顔をしている。不思議そうな顔をしながら、私の元へやってきて、「なに?」と言った。 「ちょっと来て」 連れていく場所はもちろん……裏庭。
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