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「ほ、本当ですか！」
「うん」
目をきらきらと輝かせて、再度聞き直してくる彼に、深く頷いてあげた。
「……やった！俺、北山さんの彼氏なんだ！」
嬉しそうに笑う彼は、本気で喜んでいるようだった。まさか、まじで私のことが好きなのかな？
「あのさ、北山さんっていうの止めて。菜々でいいから」
「えっ……あ、菜々……」
呼び捨てくらいで赤くなるなんて、随分な純情さだ。もしかして女と付き合った経験ないのかもしれない。
……厄介なのに惚れられたかも。
「あんた、名前は？」
そういえば名前も知らなかったので、改めて聞いてみる。順序がばらばらなことはあえて気にしない。
「俺、秋山光です」
ひかる……か。
この時の私は、光がこれからどんな存在になるのか、全く知るよしもなかった。
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