瞳を閉じて

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気付いたのは、2年前。お姉ちゃんが誠君と付き合って数ヶ月後のこと。 お姉ちゃんが家を留守にして、誠君が遊びにきていたとき、いきなりキスをされた。 それから意識するようになり、好きだと気付く。 今でもなぜ、あんなことをしたかはわからない。私に少しでも気持ちがあるのかと思いたいところだけど、それはない。 遊びなのだ。 だけど分かっていても、誠君を拒めなかった。好きだから。 私のファーストキスも、初体験も、お姉ちゃんの彼氏、誠君だった。 お姉ちゃんは知るよしもない。彼氏が妹と浮気をしているなんて。 そして、拓哉も知らない。 自分が、私の傷を癒すために使われていることなんて。 ものすごく最低なことをしているということは、分かりきっていた。だけど止められないから苦しい。
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