透明な彼女

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「……限界だな」 なにが? そう聞きたかったけど、あまりにも悲しそうな亮太に、何も言うことはできなかった。 「明日デートしようか」 「え、外に出るの?」 この1週間近く、外に出ることのなかった私に、突然の提案。よく分からないけど、久しぶりのデートだし嬉しくて笑みがこぼれた。 「当たり前だろ。今日はもう寝よっか」 「うん」 昼間にあれだけ寝ていたのにも関わらず、睡魔は平然とやってきた。同じベッドに2人で潜り、瞳を閉じた。 明日はなにをしようか。 どんな服を着ようか。 映画もいいな。 水族館もいい。 とにかく明日への希望と期待を膨らませ、静かに眠った。
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