愛さなくていいよ

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先輩と別れてからの私は生ける屍のように過ごした。後悔だって数百回、いや数万回だってした。 けど今更また好きだと言っても、受け入れられるはずがないことは、十二分に承知している。 先輩の影を目で追いながら過ごし、ついに先輩の卒業を迎える。 悲しくて、苦しくて、やっぱり好きで、この思いを伝えなくてはやっていられない。 けれど卒業式に遊馬先輩の姿は見えなかった。 「すいません、遊馬先輩は?」 サッカー部の先輩に尋ねると、暗い面持ちで返事が返ってきた。 「知らないの?」 「なにをですか?」 全く訳が分からない質問に、顔を曇らせる。 そして私は思わず息を飲んだ。 「あいつ、入院してるよ」
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