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人魚からして、人間ほど恐ろしいものはありません。
彼等は自分の生活を豊かにする為、海を埋め立て、海水を汚し、魚を捕り尽くしてしまいます。
今まで幾千の海が彼等によって汚され、幾万の魚(なかま)達が死の危機に追いやられたことでしょう。
それに、人魚の血肉には不死の力が宿っています。
欲の深い人間達がこの事を知れば、人魚は一人残らず狩り尽くされてしまうに違いありません。
―――そこで、人魚の世界にはこんな掟がありました。
“人魚が海上に上がった際、その正体が人間に知られてしまった場合、正体を知ってしまった人間は殺され、正体を知られてしまった人魚は一生海の上に上がることを許されない。”
カルファナは、もう二度とあの砂浜へいけなくなるのが嫌で、例え人間といえど、自分のせいで誰かが死んでしまうのもまた、嫌でした。
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