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水滴
■恐怖■
~修学旅行編~
(物語形式で語ります。)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
あれは高校最後の修学旅行で沖縄に行った時の話。
3泊4日の1日目が終了して、第1ホテル(1日目だけ違うホテル)で同室になった友人(私含め4人)と談笑したりしてました。
やはりそこは華の女子高生、話も長々と続き、気付けば深夜。
明日も早いからそろそろ寝ようかとなったので、4人はそれぞれのベットに入りました。
※ここからは友人Mから聞いた話を元に進行。(私は眠ってしまった。)
その夜友人Mはなかなか眠れず、携帯を弄りながら眠気がやってくるのを待った。
やって眠くなってきたMは携帯を閉じ、眼を閉じて眠りについた。
しかし何かのを音で、ふと眼を醒ますM。
耳を澄ますとどうやらそれは水滴が落ちる音。
最初はMも「シャワーの水が漏れてんのかな?」と思っていたのだが、明らかに浴室ではない場所から水滴の音が聞こえる。
音源を探ればどうやらそれは部屋の外…つまり廊下から聞こえるのだ。
まだ起きてる人が髪が濡れたまま居るのだろうか?
それにしてはあまりにも遅すぎる時間。第一ドア一枚隔てた廊下の先から水滴の音が聞こえるだろうか。
Mが訝しんでいると、その水滴の音はこの部屋に入って来たのが分かり、思わず眼をつぶるM。
その間も水滴の音はMや友人達の周りを周回し続けている。
※ここでMの記憶は途切れる。眠ってしまったようだ。
Mの眼が醒める。
部屋が明るい…、どうやら朝になったようだ。
起き上がったMは既に起床していた私(髪にアイロンかける為に早起きしていた。)に水滴の話をした。
しかし私はそれは有り得ないと言う。
Mがその理由を問えば、私は寝ぼけながらも言ったのだ…。
「だってこの部屋、床に絨毯敷いてあるんだよ?」
…そう、水が落ちる音などする筈が無いのだ。
この第1ホテルは広場以外の…廊下含む各部屋の床全体に、水を吸い込む絨毯が敷き詰められているのだ。
たかが水滴が落ちたくらいで音がするわけが無いのだ。
なら何故Mは水滴の音を聞いたのだろう…。
全ては謎のまま終わった。
蒸し暑い沖縄のホテルで起きた恐い話でした。
_____
どうだったでしょうか?
あくまで友人Mの話なので脚色した部分もあるかもしれません。
信じるか信じないかは、貴方次第です。
(しかし一番恐いのは、そんなホテルで熟睡した私であるのは、ここだけの秘密。)
101003
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