火曜日の薔薇

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    彼女の部屋で、眼帯を脱いでもらった。     まるで蔓薔薇のように、火傷の痕が左眼から額にかけてを這っている。     「痛い?」   「ときどき。……いや、子供のころの傷痕だからそんなには痛まない」     すぐにまた眼帯をつけ、ちょっと照れたように横を向いた。     「そんなに見ないで」  
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