第弐章 運命

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ただ、立ち向かっていくのは怪我をした少年の方だった。 大男は、その少年を殴り飛ばした。少年は意識を失ったようだった。大男はやれやれといったように少年に近づき、連れ去ろうとしていた。 いきなりのことで、なにが起きているのか混乱していた優に上の方から声が聞こえてきた。 「おやまぁ、せっかく刃向かったが、やはり無理じゃったかのぅ。 おぬし!おぬしは見ているだけかいの?助けてやっては、くれんかのぉ。」 優は辺りを見渡したが、誰もいなかった。するとまた声が聞こえてきた。
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