第2話

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♪ 『……ぅん?』 ぽけーっとしながら廊下を歩いていた。 すると聞こえる鈴の音。 頭の中で響くようなそんな音。 リーンッ あ、ほらまたした。 音の出所を探すため、あたしは辺りを見回す。 ………あ。 見つけた。少し進んだとこにある音楽室。 そこからひょこっと小さな影が見える。 まだ小学生くらいだろうか? 短く切り揃えたおかっぱ頭に、白いブラウス、赤いミニスカートを穿いた小さな女の子。 あたしが見えていることに気付いたのだろうか。 ニッコリと微笑み、こちらに向かって手を振ってくる。 リンリーンッ やっぱりあの音は女の子のものだったらしい。 可愛らしい笑顔を残し、女の子はあたしの前から消えた。 .
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