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屋上に出てフェンスまで行くと思わず息を呑んだ。
そこから見える景色はちょうど日が暮れて山に隠れるところであり、本当に綺麗だった。
「俺…ここ気に入った。教室にいるよりマシかも。」
拓馬の言ったことには同感なので頷いた。
拓馬がもう少しいたかったと駄々をこねたがまた次来たらいいと言ってなんとか納得させ教室に向かった。
さすがに誰もいないなっと思っていたが1人だけいた。
「奈美!?」
拓馬が呼ぶとこっちを見て目をキラキラさせて近づいて来た。
彼女の名前は川瀬奈美。
中学が俺や拓馬と同じ清風中学出身で幼なじみ。
そして現在は拓馬の彼女。
「遅いよ、二人とも。」
「先に帰っていいって言ったのに。」
「まぁ、いいじゃん。一緒に帰ってやれよ。」
「『帰ってやれよ。』って誠也は一緒に帰らないの?」
「俺?図書室に行きたいからさき帰ってて。」
「そっか。んじゃあまた明日な!」
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