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桜の匂いがする。
俺はこの香りが好きだ。
そしてここは落ち着く。
俺は少しの間そうして木にもたれたあと目を開け帰るために駐輪場に向かおうと歩きだした。
すると右の方から風が強く吹いてきた。
あまりの強さに顔だけでなく体も背けて左を向くと人影があった。
その人は校舎で隠れていて誰かわからないがいるのは確かだった。
思わず無意識のうちにその人影がある方に近づいていた。
俺が近づく足元が聞こえたのか隠れて見えなかった人がこちらに出てきた。
その瞬間おれの胸が高鳴った。
そこにいた人は女子だった。
髪の毛が肩辺りまであり、身長は165くらいだろうか。
その人は少し困惑した感じで聞いてきた。
「あの…なにか用ですか?」
その人の声はまるで身体を透き通るかのように俺の胸に直接語りかけてきた感じがする。
困惑したように尋ねてくるが瞳はまっすぐこちらを見ている。
俺は恥ずかしくなり目を逸らしながら答えた。
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