同じ日々に少しずつ変わっていく誰か

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畳の上から体を起こす。正確には畳の上の布団だ。だが最近ではその方がしっくりする。そしていつもの様に頭に手をかざす…… 「今日もあるわぃ……今日も頑張ろうな」 自分の髪と話すというのは、さぞかし異様な光景だろう。しかしこれが、わしにとって欠かさない一番大事にしている習慣だ。 「あら貴方、早いのね。朝ごはん用意できてますよ。」 ハネは無表情でそう言う。最近のハネはずっとこんなんじゃ。こうなってから三日程経った時、一家の大黒柱としての威厳を見せたのだが、ハネに家の女帝としての威厳を見せつけてられてしまった。 他の家と比べると古風な食卓につくと、ああなる以前のハネが居た。皆の前ではこうだ。わしはもうハネがわからない。 「お父さん皆集まってるよー」 「遅いよー」 「にゃん」 「おお皆今日は早いんだな!」 焼魚の良い香りを嗅ぎ、幸せを確認する。
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