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サーティーが先程集まっていた場所に着いた時には、既に秋風を除く三人が集合していた。
サーティー「あれ、俺が最後かと思ってちょっとビビってたけど、ギリギリセーフ?」
乙姫「ブービー賞ですねー」
アティル「これで食事当番は秋風だな。けどあいつどうしたんだ?」
ミナト「自分が仕掛けた罠にはまってると予想……」
直感というのは恐ろしい……。しかし、その可能性を考慮しながらも捜しに行かないあたり、この四人の人間性が垣間見える。
……いや、あるいは、信じているのだろうか。
彼ならば──秋風ならば、何が起きても生きていると。
そして、彼らの本心がどうであれ──
秋風「た……ただいま戻ったっす」
どうやったのかはわからないが、秋風・ハルトマンは生還した。
アティル「おう、お疲れさん!!食事当番よろしくな!!」
秋風「う……はいっす」
秋風が早速準備にかかろうとしたその時──
ミナト「ちょっと待った……。その前にやることがある」
乙姫「何ですかー?」
その質問に、ミナトは最高の笑顔で答えた。
ミナト「お仕置き」
秋風を除く全員が、その言葉に思い出したような顔をする。
アティル「そういや……」
乙姫「忘れてましたねー」
サーティー「ナイスだミナト」
ミナト「当然よ……」
この四人が嗜虐的な笑顔を浮かべる中、秋風は一人引き攣った笑みを浮かべていた。
恐怖でも人は笑う……。
その言葉を、身体で理解したらしい。
秋風「いやあぁぁあああぁぁぁあっ!!」
秋風の叫びが、虚しくこだました。
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