図々しい俺

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母ちゃんは目を細めてしばらく見たあと写真を父ちゃんにも見せた 『嫁っご出す時は兄さん泣くんでねが?(笑)』 『そうかも知れませんね、娘さんが結婚した時は泣いたんですか?』 問いに父ちゃんが答えるより早く母ちゃんが言った 『酷かったんだぁ、丸1日寝込んだな(笑)』 『寝でね!』 プイッとテレビに目を向ける父ちゃんに気付かれないように手を衝立てかわりに舌を出しておどけて見せた 出された料理は完食 『ごちそうさまでした』 『兄さん風呂いってこ』 『いや、そこまで甘えられませんから。』 『遠慮しねぇもんだぁ。おい、モトユキ(息子さん)の浴衣でもパジャマでも出してやるもんだ』 『はいよ。兄さん父ちゃんが言うんだから風呂いってどうせだから泊まればいい』 『いや、本当にそんなに甘えられないしそんなつもりで納屋貸してもらったんじゃないんで』 『いいから黙っていってくるもんだぁ』 なんとも仕方なく甘えさせてもらい、風呂に入り出てくると父ちゃんはビールを日本酒にスイッチしていた 『すいません、頂きました。』 『おぉ、まだ飲めるじゃろ?』 この際甘えてしまえと腰を下ろし酒に付き合った。 母ちゃんも風呂から出てくると父ちゃんに酒をついでもらい半分ほど飲むと席を立った 『布団は隣の部屋に敷いてあっからね、ババアは先に寝っがら。ほんじゃ』 『おやすみなさい、何から何まですみません。』 時計は22時まで少し 『さで、そろそろ寝るべか』 『はい。お言葉に甘えて休ませてもらいます、おやすみなさい』 父ちゃんに礼を言って布団に入った
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