駆け抜ける青春

4/4
前へ
/25ページ
次へ
学校で、所謂不良と呼ばれているちょっと頭の弱い方達が、番長で1万円勝った負けたとか和気藹々と話してたりすることがあった。 勝ったら勝ったで、テンション高くなってるし。 負けたら負けたで、テンション高くなってるし。 とにかく、高校生なのにスロット打ってきたアピールをしたくてしょうがないのだ。 勝てば自慢気に友達に話すし、負けてもリベンジしてくるとかどうでもいい宣言をしている。 何が言いたいかと言うと、たかが1万円で番長を語るなと。 0が足りない。 オレなんか勝ったときは狂喜乱舞だし、負けた時は手首を切るか考える。 1万円の勝ちなんてあり得ないのだ。 1万円分のメダルがあれば回せる。 1万円の負けなら、追加投資で回す。 番長はそうゆう台だった。 とまぁ、ここまで書いて、オレがどれだけ低俗なダメ人間かってことが解ったと思う。 確実に父親の影響なわけだが、父親のせいとは思っていないのだ。 むしろ、父親のおかげ。と感謝の念を抱いている。 何故ならダメ人間だからだ。 とにかく楽しかった。 それなりに友人関係はあったが、それよりも番長。 寂しいと思われるかも知れないが、後悔はしていない。 ここまで一心不乱に打ち込めた趣味は今までにないし、何より財布の中が常に潤っていたのだ。 学生にとってお金はかなり重要であろう。 これを見ている方々は、お金があったら何に使うだろうか。 1ヶ月働いた給料ではない。 1日遊んで得た万単位の泡銭だ。 服やバイク、遊びに行く資金。 免許代や彼女へのプレゼント。 こんなところだろうか。 オレはと言うと、次の番長の資金だったり、馬券に費やしていた。 ダメ人間万歳。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加