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父親のアホさ加減は留まることを知らない。
若い頃、長く伸ばした髪の毛は脱色していて赤かった。(本人談)
若い頃、イライラして前の車を煽ったら、喧嘩になり、最終的に土手から突き落とされた。(本人談)
どう考えても健全な男性とは言えない。
何十年も前の二十歳の男性だ。
その容姿は特異であったに違いない。
写真を見たわけでもないし、喧嘩の現場にいたわけでもないのだ。
証拠がない。
嘘と言う可能性を否定しきれないが、喧嘩で負けた話を捏造したりするであろうか。
金髪ではなく、赤髪と言う点もリアル感がある。
シャンクスかお前は。
もう本当にネタが尽きないのだが、父親の脳みそは道をはっきりと記憶しない。
どういうことかと言うと、オレの幼少期の話だ。
父親に遊園地へ連れていってもらったことがある。
その中のアスレチックで無邪気に遊んでいたのだが、気がついたら父親がいなかった。
人見知りで気の弱かったオレは泣いた。
着いていくべき背中を、見てくれている眼が無くなったからだ。
結局、係りのお姉さんが迷子センターまで連れていってくれたのだが…。
父親主観で見た、ことの顛末はこうだ。
―かわいい息子が無邪気に遊んでるなぁ。
…トイレに行きたい…。
確かこっちの方に…。
はぁ、スッキリした。
…あれ?かわいい息子が遊んでた場所はどっちかな?
こっちじゃないし、こっちも違うし。
めんどくせ。ちょっと車でたばこ吸って考えよう。
ピンポンパンポン↑
迷子のお知らせをします~迷子センターでお預かりしております。
ピンポンパンポン↓
かわいい息子は迷子になってたのか―。
うん、今だからわかる。
迷子はお前だ。
どうやら広い空間が苦手らしく、さらには集団行動が苦手らしい。
デパートなんかに行こうもんなら、とんでもないことになる。
まず姿を消す。
みんなでテレビを買い換えに来たはずなのに、靴を見てる。
100歩譲って、冷蔵庫や冷房を見てるなら許せる。
同じ家電だからな。
極めつけが、車を駐車した場所を忘れる。
二階の屋内駐車場を探し回った結果、四階の屋外駐車場に車があったこともある。
子供心に、広い場所へ行くときは母親を連れて行きたくてしょうがなくなっていた。
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