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一時間目開始のチャイムが鳴った。
担任が入ってきて「よし!まずは皆の自己紹介からか!」といきなり言った。
え~!
皆は嫌だ等否定したが、結局やる事になった。
遥はドキドキしながら順番が来るのを待った。
そしてあっという間に遥の番が来てしまった。
前に立ち自己紹介を始めた。
「え~銀島第一中学校から来た、五十嵐遥です。部活はテニスをやっていましたが違う部活に入りたいと思ってます。宜しくお願いします。」
皆拍手をしてくれた。遥は急ぐように戻った。まだ心臓がバクバク言ってようだ。
次は優哉の番だ。
優哉が前に立つと少し騒めいた。
格好良くない?男子にしては髪の毛長くない?ジャニーズ系っぽい等色々聞こえた。
優哉はゆっくりと口を開き自己紹介を始めた。
「伊藤優哉です。宜しくお願いします。」
ただそれだけ言って、席に戻った。
担任が「どこの中学校出身だ?」と聞いたが優哉は「…さぁ~ね…」と言った。
「わ、分かった。じゃ次!」
担任はあまり追及すると優哉を傷つけてしまいそうだと考え追及しなかった。後で色々な資料を見れば分かる事だし。
優哉は小さな声で「違うクラスか」と呟いた。
優哉は一体何を探しているのか。
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