6月下旬

2/11

13人が本棚に入れています
本棚に追加
/622ページ
入学してから早くも3ヶ月経とうとしていた。 昼休み、優哉は図書委員なので図書室で本の貸し出しをしていた。勿論、遥とみなみも一緒だ。 この銀島高校の図書室は広く、教室3つ分はあるだろうか。 色々なジャンルの本が並び、立ち読みしてる人、座って読んでる人、借りてく人等様々な人たちがいる。 それに静かで、夏は涼しく、冬は暖かい。まさに居心地の良い場所なのだ。 「それにしても、暇だね。」 みなみは退屈そうに言った。 「仕方ないよ、図書委員だから。」 よく分からない事を遥は言った。 ちなみにこの2人は吹奏楽部に入部したのだ。 遥はサックス、みなみはフルートを熱心に練習している。 「早くフルート弾きたい~」 「サックス練習したいな~まだまだだし」 そう部活の事を話していると1人の大柄の生徒が本を借りに来た。坊主頭でガッシリとした体格だ。 「あの~本借りたいのですが…」 大柄の生徒は本を5冊ほど出した。 「ではここにサインを」 手慣れた感じで遥は指示をした。 「返却日は来週です。遅れないように」 「はい、あ、あと借りてた本お返しします」 そう言って大柄の生徒は5冊の本を出し、帰って行った。 「ねぇ~遥ちゃん…この返された5冊って、昨日借りてった本だよね?」 みなみは不思議そうに言った。 「確かに1日で5冊の本は読み切れないね」 遥も不思議に思っていた その時優哉は笑いながら言った。「見つけた…あとは殺すだけだ…」と
/622ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加