6月下旬

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「帰宅部だったんだ~てか何処の中学だったの?」 みなみがそう聞いた。 「そ、それは…」 優哉はかなり困っていた。その異変に遥は気付いた。 (優哉君…何か隠してる気がする…まだ高校生になったばかりなのに出身中学の名前がすぐ言えないなんて…) 遥がそう思っていると、古川が叫んだ。 「遥!優哉!みなみ!早く決めろ!お前らだけだぞ!」 「あ、すいません!うちと遥ちゃんは怪我してて球技大会出れません!」 みなみは立って古川に言った。 「そか、なら優哉決めろ!空いてるのはテニスと卓球だけだけど」 「ならテニスやります」 優哉は即答だった。 「よし、これで決まったな。昼休みの練習の割り当ては黒板に貼って置くから見とけよ!」 遥達が話してる間にいつの間にか全て決まったらしい。 「優哉君ってテニスやったことあるの?」 遥は後ろを向いて聞いた。 「いや、そんなにやったことはないけど、テニスのサーブで壁を…」 優哉は途中で言うのを止めた。 「壁をどうしたの?」 遥は首をかしげた。 「いや、なんでもない…」「そっか…応援してるからね!」 遥は笑顔で言って怪我の事を詳しく古川に言いにみなみと一緒に古川の所に行った。 「サーブで壁をブッ壊したなんて言えない…言ったらバレる可能性がある…なんであの時真っすぐにボールが飛んだんだか…球技大会本番ではやらないように練習するか…」 優哉は小声で独り言を言った。
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