6月下旬

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『そうだ。』 『なら俺は武器は使わない。格闘は専門ではないが、それなりに出来る。』 昇降口に着いた優哉はほうきを手にし掃除をし始めた。遥とみなみも来た。 『せっかく銃を持ってるなら銃を使えばすぐ済むんじゃないか?』 優哉は掃除しながら応えた。 『銃は嫌いだ。それに今所持している銃は“ブラスト”が強制的に俺に渡したものだ。使うつもりはない。今にも返したい。』 優哉は内ポケットに手を入れた。 『そうか、好きにしろ。“裏切り者”は夜8時頃にいつも散歩していると情報が入った。場所は宮橋だ。』 『分かった。確実に殺す。』 優哉はゴミを集めながら言った。皆には聞こえていない。 『死体の回収班も向かわせる。貴様が殺してる間に脱走に協力した人間を“佐助”が殺しに行く。』 『協力者も見つかったのか?』 優哉は掃除を終えて教室に戻りながら話していた。
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