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「山口…人志…と言えば分かるか?」
黒いコートの人間は笑いながら言った。
「お、親父…!まさか…!」勉は目を大きく開いた。
「親父と呼んでいるのか…貴様の手助けをした研究員、愚かな人間を。ま、別に良いが…もう死んだろうし。」
「お、お前!」
勉は最後の力を振り絞り、殴りかかったが、避けられ倒れこんだ。
「まだそんな力が残っていたかC49。」
黒いコートの人間は腕組みをした。
「お、親父を殺したのか…!?」
勉は吐血しながらも力強く聞いた。
「ああ、“佐助”が殺しに行った。最期まで貴様達は一緒だ。良かったな。」
「ふ、ふざけやがって…」勉は涙を流した。
「は!C49、貴様が悪いんだよ。裏切らなかったら貴様達は死なずに済んだのによ。」
黒いコートの人間は呆れた顔で言った。
「お、俺は…山口…勉…だ…」
そう言った後、勉はぴくりとも動かなくなった。
「…任務…終了…」
黒いコートの人間はフードをとった。
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