夜8時…宮橋にて…

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時を同じくして、あるマンションの一室。 「く、来るな!」 1人の男性が必死に抵抗している。手にはハンドガンが握られている。 「黙れ裏切り者。お主は死ぬ運命なのだ。」 忍者の姿をした少年は一歩、また一歩と近づく。 「来るなぁ!」 男性は発砲した。 バン!バン! 二回ほど銃声が聞こえた。しかし忍者の姿をした少年には当たっていない。いや、少年は避けたのだ。 「私に、そのような飛び道具は効かぬ。」 少年は腰から短刀を抜き出した。 「や、止めてくれ!せめて最後、勉に会わせてくれ!」 男性は必死に願う。 「勉?C49のことか。奴なら“スサノオ”が処分したぞ。」 少年は無表情で言った。 「そ、そんな…」 力が抜けたのか、男性の手から銃が落ちた。 「二年前、C49の脱走を手助けした罰だ。償え、死んでな。山口人志。」 少年は目に止まらぬ早さで山口人志の首を短刀で切り落とした。
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