惨劇の始まり

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目覚ましが鳴った。 外はまだ暗い なんでこんなに早くに目覚ましを設定したんだっけ? そうだランニングする為だった。 昨日ランニングサボったから起きるのが辛くなる。 まずは目覚ましを止めてベッドの上に立ち上がり窓を大きく開け放った。 涼しい! 早朝の夏の風に当たるのってこんなにも気持ちがいいものだったんだ。 翼は動きやすい服に着替え、顔を洗うとまだ起きていない親を起こさないように外に出た。 30分くらい走ると前には橋が見えてきた。 ここは暗くなると幽霊が出るという噂だがそんなことは信じられない。 翼は橋を渡り、その先にある杉にタッチをするとそこから折り返して家に戻る。 これを2回やる。2回目に橋を渡った時はもう空が明るくなっていた。 ランニングが終わり汗ダクダクで気持ちが悪かったので軽くシャワーを浴びた。 今日は佳奈が来るので普段より早く朝食を食べないといけない。まだ翼が学校に必要な物を点検している時にチャイムが鳴った。 翼は必要な物が全部揃っていることを確認すると鞄を持ち、靴を履き、ドアを開けた。 「遅いよ翼!」 「仕方ねぇだろ、それにお前は早すぎんだよ」
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