惨劇の始まり

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「学校まで歩くと約5分、5分もこれ着てねぇといけねぇのかよ!」 もう我慢出来なかった。何だよこの可笑しなルールは 翼は歩くのがダルく感じられ、小走りで行くことにした。 佳奈も翼と同じ様に小走りで学校に向かう。 俺の高校は私立で、教室にはエアコンが付いてるので一刻も早く教室に入りたかった。 「翼、速いって。もっとペース落とせないの?もう無理よ」 佳奈は走ることに疲れて歩くことにしていたので翼も仕方なく歩くことにした。 高校はもうめ寝前だ。走ったせいで汗びっしょりになり、気持ちが悪い。 「せめてはや歩きで行かないか?」 佳奈の歩くペースが遅いので苛々してくる。 「じゃあ先に行っててよ」 「嫌だよそんなの。とにかく早く行くぞ」 「分かったわよ、馬鹿」 佳奈は疲れた様子でまた走り出した。翼もそれに続く。 学校に着き翼は勢いよく教室の扉を開けた。 するといっきに冷たい空気が流れ込む。 涼しい。何て涼しいんだ。 そんなことを思ってるのもつかの間、前から学級評議委員の道生がやってくる。 「ちょっと、そこで何やってるのよ、早く教室に入って扉閉めなさい。教室内が温かくなるでしょ」
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