1人が本棚に入れています
本棚に追加
他人からすると、憂陽は無愛想だと思うだろう。
けれど、俺達はこれでうまく廻っている。
このアンバランスが、逆に心地いい。
「俺の話を聞けっつうの」
ボケっと憂陽を眺めていると、後ろから立夏のむくれた声が聞こえた。
「悪い、なんだよ」
俺はソファまで向かうと、立夏の側に腰掛ける。
すると、立夏が目の前のテーブルを指さした。
テーブルには小さな紙袋が一つ。
「俺へのプレゼントか?」
「欲しいならやるけど、その前にこれを読め」
立夏は俺の軽いボケをスルーし、視界を遮るように目の前に一枚の手紙を差し出した。
最初のコメントを投稿しよう!