最後の入院

2/4
前へ
/50ページ
次へ
おばぁちゃんが亡くなってしばらくして、お母さんはまた入院してしまった。   いつものようにすぐ帰ってくるだろう。 そう思っていたオレにお父さん…     『お母さん、来年の桜はみれないかもしれない』   弟の高校卒業とともに、お母さんのガンは進行が早まっていた。 母親としての役目が終わったからだろう。   病と戦いながら   『子供が成長するまで死ねない』   その気持ちがガンの進行を後らせていたのかもしれない。   桜が咲くころまで4ヵ月…。   オレは毎日病院へ通うようになった。
/50ページ

最初のコメントを投稿しよう!

212人が本棚に入れています
本棚に追加