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「------ん?」
「え?」
「玲ちゃん、大丈夫ですか?」
「あ、うん……」
過去を思い出していた玲は、親友の翠の声で目を覚ます。
そうだった。今は湊の部屋の詮索なのだ。
「無理はしないでくださいね。玲ちゃんはか弱いんですから」
言われて、私って、か弱いのかなあと玲は思う。
いつもツンツンしてるし、可愛げないし。
「……………………湊に身体を貪られる。くっくっくっ」
同じく親友の空が横で妖しく笑う。
「うん、分かってるけど……」
「じゃあ、詮索を始めましょうか? 湊くんがこたつの中から出てくる前に」
「……………………くっくっくっ。何が出てくるか楽しみ」
うん、と頷き玲は引き出しやら、クローゼットを開けたりし始める。
相変わらず綺麗な部屋だ。
もしかしたら、私の部屋よりも綺麗かもしれない。
そんなことを思いながら。玲は手を動かしていく。
これから起こることなど知らずに……。
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