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翌日。
湊は玲たちと登校……とはいかない。
普段なら、昨日のように勝手に彼女たちが押しかけ、そのまま一緒に行くのだが今日は誰も来なかった。
おかげで、今日湊が目を覚ましたのは午前10時。大遅刻だった。
「はあ~」
大きな溜め息。昨日から湊は考えた。
翠のこと、空のこと、玲の過去のこと……。
結局、明日からは三人共普通に接っしてくれるというのが結論。
だったのだが……彼女たちは来なかった。
一人なら部活関連のことが考えられるが、三人となると明らかにおかしい。
「とりあえず、学校行こ……」
考えていてもしょうがないので湊は制服に着替え、リルにご飯をあげ、鞄を持ち玄関を出て学校へ向かう。
ちなみに、両親はどこかに仕事でいない。
本当にどこかだが、たまに帰って来るので生きてはいるが。
「はぁ~」
湊の溜め息は、ただ一人リルだけがいる居間に残された。
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