第一話

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俺は、あるコンビニの深夜バイトをしていた。 その店は、深夜になると相当暇になるとよ。 俺は、一緒にバイトをしている、友達といつもバックルームで、適当に時間を潰して過ごしていた。 その日も、いつものように、バックルームで携帯をいじりながら、友達と話ていた。 仕事と言えばモニターをチェックするくらいしかない。 モニター画面は、4分割されていて、レジ2箇所、食料品棚、本棚を映しているのだか、ふと見ると、本棚のところに女性が、立っているのを俺は、見つけた。腰まである異様に長い黒髪の女だ。 「おかしいな、チャイム鳴らなかったぞ」と、友達は言ったが、たまに鳴らない事もあるので、あまり怪しまずに、二人はまた喋り始めた。 しかし、いつまで経っても女性は、動く気配を見せない。 本を読んでいるのかと思えば、何も手にしていない。ひたすらじっと、本棚を見つめているだけである。 「おい。こいつ万引きしに来たんじゃないか」 と、友達が言った。 確かに、この頃本の万引きが多いと、店長が言っていたし、どことなく、おかしな感じのする人である。 俺も、その考えが浮かんだところだったので、頷いた。 二人で、挟み撃ちする事にして、バックルームを出る。 友達は、レジ側から、俺はバックルームへの出入り口から本棚へ向かう。 いざ、本棚へ到着してみて、二人は首をかしげた。 そこには、誰一人いなかったのだ。 おかしい。 絶対、挟み撃ちにしたのに… すると、トイレの方から水を流す音が聞こえてきた。 何だ、トイレに入っていたのか。 おかしな人だな~と思い、二人はバックルームへと戻った。 しかし、モニターを見て二人は、初めてぞっとした。
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