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爆発による空気の振動で、少年は前のめりに転んでしまった。
顔を地面に打ちつけてしまい、口には爆風で巻き上げられた土埃が入り込む。
「うえぇ……ゲホッ、ゲホッ……」
咳き込みながらも力を振り絞り、両手を立たせてなんとか体を起こす。
立ち上がった少年が振り返ると、父親らしき男と娘らしき少女が地面に座り込んでいる様子が十メートル程、後方に確認できた。
そしてその二人を五体程の人型メカニロイド――ガレオン・ハンターが取り囲んでいる。
人間とほぼ同じ大きさのボディに紫を基調としたカラーリングの装甲を身に纏い、頭部では一つ目のように赤いライトが不気味に光を放っている。
ガレオンシリーズと呼ばれる人型メカニロイドの中でも最も基本となるタイプであり、装備している武器も右腕にバスターだけ、とシンプルなものである。
しかし、武器を持たない一般人相手には危険な存在であることには変わりなく、男と少女――二人の人間に抵抗しようとする様子は見られない。
「や、やめてくれぇ!!」
男の顔には一目見ただけで、それとわかる程に恐怖が浮かび上がっており、視線は目の前のガレオン・ハンターに向けられている。
ガレオン・ハンター達は手に装備しているバスターを二人に向けて構えていた。
いつ殺されてもおかしくない――そんな状況。
「頼む……せめてこの子だけは……」
「お父さぁん!!」
少女は泣きじゃくり、男の胸に顔を埋めていた。
男はその少女を守るように抱きしめ、目の前の恐怖からゆっくりと視線を下へ動かし――
「た、頼む……!」
助けをこうように目の前のメカニロイド達に頭を下げた。
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